篠山紀信展 快楽の館(原美術館)
原美術館
原美術館は、戦前に建てられた個人邸宅を改修して活用されている美術館です。ちなみに設計者は渡辺仁という当時の著名な建築家。東京国立博物館本館や銀座の和光の設計者でもあります。
個人的な好みでいくと、建物では、この原美術館と東京都庭園美術館がツートップ。さらに、展示室の規模はそれほど大きくはないものの、ユニークな展覧会も企画しているということもあり、定期的に訪問するお気に入りの美術館のひとつです。
篠山紀信展 快楽の館
さて今回は、原美術館で篠山紀信の個展が行われているということで行ってきました。
普段は、無駄に高い自意識の壁がありまして、ヌードが主体となった展覧会にはいかないのですが、篠山紀信が原美術館を舞台として撮影した写真展ということで、これは行っておこうと決意の上での訪問です。大袈裟ですね。
そうなんです、展示されている写真は、すべて本展のために撮影したもの、しかも檀蜜さんをはじめ、30人以上をモデルとした写真はすべて原美術館の敷地内で撮られています。
門から入ると、早速、庭から展示がスタートされています。
本展のもうひとつの特徴として、基本的に撮影した場所で写真が展示されているのです。館内に入っても 受付から、展示室、そして、常設作品などで
ですから、写真を観賞すると同時に、「ここに乗っかって撮ったんだな」とか、「これどうやって撮影したんだろう?」など、撮影の経緯まで想像がおよんで行く一風変わった写真展となっております。
全体として、そこまでエロさが前面に出ていなかったので、自意識の高い私でも楽しんで見ることができました。特に、2階の奥の展示室がよかったです。ここは、夜間に撮影されたものが展示されていて、原美術館のレトロの雰囲気がどこか謎めいた雰囲気を醸し出しているのではないかなと思います。
常設作品とのコラボでは、ジャン=ピエール・レイノーや宮島達男といった作品がスタイリッシュになっていて、かっこよかったです。
逆に、奈良美智、森村泰昌の作品ですと、どうやっても面白みのほうが先に出てきてしむようです、
この展覧会には、休日に訪問しましたが、いつもより人は多いかなという感じるものの、充分自分のペースで観賞できました。
あと、テーマの影響でしょうか? 観覧者の男性率が高い気がしました。