カミナリとアート(群馬県立館林美術館)
北関東シリーズの第3弾として行って来ました群馬県立館林美術館。
広い敷地にゆったりと建てられた贅沢づかいの美術館です。宇都宮美術館も相当広大なスペースでした。この辺りは郊外ならではの特権ですね。
さて、開催されていた展示会は「カミナリとアート」。カミナリ???。どんなテーマなんでしょう。
なんでも群馬県をはじめとする、北関東一帯は夏の雷の多発地帯なんだそう。この地域ならではのテーマなんですね。
展示室に入ってまず、鎮座しているのは、川端龍子の『怒る富士』。さすがの迫力。 つい先日、日曜美術館で取り上げられたのを観たばかりだったので、この出逢いは嬉しかったです。続いては、雷や竜巻などの悪天候の写を専門とするストーム・チェイサー、青木豊の作品。実際の雷を撮された写真の臨場感はさることながら、いろんな職業があるもんだと深く感心。
第2章は、いわゆる雷様の寓話された世界。河鍋暁齋『風神雷神図』なども展示されてます。また、雲の上から落としてしまった商売道具を釣り上げようとする雷様を描いた大津絵をモチーフにしたものも多く展示されており、先日ベンチマークしたばかりの福田美蘭さんの作品も、また逢えることとなりここでもうれしい出逢いとなりました。
第3章は、雷から派生して光、電気をテーマにした展示。杉本博司の作品を始め、いくつかの体験型インスタレーションもたのしめます。ここで印象に残ったのが、多和田有希の都市の風景を写した写真に、消しゴムなどで光のような線を描いた作品。その線が、何か見えない念?気?みたいなものを表しているようでした。