円山応挙「写生」を超えて(根津美術館)
こちら根津美術館の開館75周年を記念した特別展となってます。ことしは日本画の大型展覧会が多いですね。この美術館、入り口に入って、受付までのスロープがいいですよね。表参道の喧噪をシャットアウトしている感じが します。
さて、今回12月初に訪問したのですが、11月末に展示入れ替えがあったようで、今回の目的のだった『雪松図屏風』『雨竹風竹図屏風』の展示が終了しているという・・・。
その事実を美術館の貼り紙で知り愕然。
美術館巡りで、何度同じ過ちをしていることか。
とはいえ、折角きたのだからと入場券を購入して展示室へ。中は、少し前に「日曜美術館」で取り上げられたこともあってか、結構な混雑具合。
展示室には、タイトルどおり、写生にすぐれた円山応挙の作品が並びます。
そして、そして、『 藤花図屏風 』。一見無造作な曲線を描く枝と、対照的に細やかで艶かしささえ感じる花。そして、大胆な余白。う〜ん、釘付けです。
そして、その絵と対をなすように、鎮座しているのが『雲龍図屏風』
こちらは、雄大な龍が雲を割ってから躍り出る様は雄大。雲のリアルな空気感。
これまた釘付けです。
この二つの屏風の前のベンチに座って、口を開けて、しばし観賞。贅沢なひとときでした。
この2点以外にも、草花を写生してものや、もふもふの犬たちなどを堪能したのち、
2階の展示室へ。ここに展示されていたのが『七難七福図巻』。天国と地獄を描いた絵巻ですが、そこは写生にすぐれた応挙のこと、地獄のグロさが半端ないです。
館の大きさもあり、そこまで点数は多くないですが、この絵を観れれば満足という気持ちにさせてもらえる展示会でした。
もっと知りたい円山応挙―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
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